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ZONE THE DARKNESS「心象スケッチ」の感想

2010.01.30 | Posted in 音楽

1989年2月生まれ。東京下町、葛飾区に在住のMC。UMB等の数々のMC BATTLEで好成績を残してきたZONE THE DARKNESSの1stアルバム。2007年の冬、3度目の逮捕で少年院に。その中で書いた歌詞もあるとのこと。

ZONE THE DARKNESS「心象スケッチ」 2009.08.01 ZONE THE DARKNESS「心象スケッチ」

この作品で最も成功しているその要素は、「心象スケッチ」と題されて描かれたこのジャケットだろう。ジャケットに描き出された絵は、迷いの無い明確な線で描かれているにもかかわらず、その線の集合によって成されている物体は、何とも言い難い異形なもの。草の根のように絡み付き、絡み付く一本一本の根には、真っ直ぐと素直に伸びているものもあれば、途中から分岐していて刺々しいものもある。それがカラーではなく、モノクロで描かれる。心象と言うからには、「曖昧だけれどそのベクトルはぼんやりと見える」というものが描かれると想像できようものだけれど、このジャケットでは「明確に描かれているにもかかわらずそのベクトルは非常に不安定」というもの。それが作中の曲郡と見事にはまっている。

本作ではただひたすらに、不安を抱えた現状から一筋の光明を求めるかのような曲が続き、それらのどのトラックも一切の明るさが排除されている。不安に覆われ、カラフルな要素なんて皆無。ZONE THE DARKNESSのラップは音に乗せているというよりも、ポエトリーリーディングと言う方が自然かもしれない。声質からも歌詞が明確に聴き取れる。また、放たれる言葉は丁寧に連ねられおり、MC BATTLEで見せていた顔とは全く異なる。それでも、MC BATTLEでの韻の固さは本作でも十分堪能できて、語られる言葉の端々に配置された単語は韻も固い上に、豊富な語彙が非常に面白い。

M-12「赤い靴の少女」の、

誰もが持っているはずのパステルカラー、なのに年月が経つに連れてそれを忘れるから。
いつのまにか広がった色の無い殺風景、さぁ風船を飛ばしてアップリケのように飾ろう。
起きれない朝と、眠れない夜。繰り返す内に過ぎ去った過去はぶり返す。
宛名の無い手紙、行き先はハテナ。指先が触れた雨上がりの隠れ家。



という部分が本作を集約したかのような歌詞で印象的。明るさが排除されたトラック郡の中でも、本曲は「やや」華やか。作中の最後を飾る曲で少しだけ救われた気がする。と言いたいのだけれどM-13「エピローグ」のインストが、底へと突き落とす不安の連鎖を表すかのようなトラック。救われた心がここでまた振り出しに戻る。作品をリピート設定で聴けば、再びM-1「プロローグ」から再生され、いつまでたってもこの連鎖が。M-13からM-1への流れも非常に自然で何度も聴いてしまい、聴いているこちらも不安定になってくる作品だった。でも、非常に楽しめた作品。



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