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「PERFECT BLUE」の感想

2009.12.28 | Posted in 映像

PERFECT BLUE

アイドルグループのチャムに所属する霧越未麻(きりごえ みま)は突如グループ脱退を宣言し、女優への転身を計る。

かつてのアイドルからの脱却を目指すと自分を納得させ(つつも事務所の方針に流されるままに)、ドラマ出演でレイプシーンを演じる。さらにはヘアヌードのオファーが来るなど、アイドル時代からは考えられなかったような仕事をこなしてゆく未麻。

しかし、人気とは裏腹に未麻は現状への不満を募らせ、アイドル時代の自分の幻影さえ見るようになる。レイプシーンやヘアヌードは本当の自分の姿なのか。自分が望んだことなのか。そんな疑問を抱く中、何とかインターネットに接続して見たホームページに自分の行動が本人の記憶以上に詳しく描写されていることに気づく。未麻はストーカーに監視されていたのだった。また、未麻の周辺で関係者が次々と殺される事件が発生する。



「インターネット上の未麻」、「アイドルの頃の自分/女優としての自分」、「劇中劇の配役」の三種の要素がめまぐるしく入れ替わり、作品の後半にはこの中のどれが現実なのかがわからなくなってしまう程の混沌とした演出は、見ているこちら側に恐怖を与えてくれる。そんな中、結末を予想して見ていたのだけれど、その予想を見事に覆してくれた。それがその恐怖に拍車を掛ける。関係者が次々と殺されていく描写はなかなかのもので、特にエレベーターの中で大音量のラジカセが流れてくるところは本当に寒気がした。

但し、この結末の完成度は今ひとつで、最後まで見ても一つの明確な筋道をどうしてもたてることができなくて、結末をこのようにしてしまったが故に、全体としての綻びが出てしまっているようにも思う。逆に見れば、この綻びがこの混沌とした状態を助長していると言えばそうだけれど。

本作品の最後に、監督のインタビューが収録されていて、その中で「ダブルミーニング的な事をやりたかった」と言っている。それが

 ・「インターネット上の未麻」と「アイドルの頃の自分」
 ・「女優としての自分」と「劇中劇の配役」

の二カ所に埋め込まれている。後者については見事な演出なのだけれど、前者については2009年に見るとややチープに感じる。本作品は1998年に公開されたもの。1998年当時、インターネットというものが調べれば何でも出てくるパンドラの箱のような魅力と、踏み入ってはならない領域のような恐怖が入り交じっていて、その状況だからこそ上記二種の要素が交錯する様が効果的だったのだろうけれど、インターネットが普及している現況ではややお寒いところもある。本人になりすましてブログやTwitterが行われていたというニュースもあり、最近では鳩山由紀夫の偽Twitterが話題になったところだ。

但し、そういった事を差し引いても混沌に導いてくれる演出は見事だった。この混沌具合は、見終わった後にも晴れる事は無くて、遠足は家に帰るまでが遠足という事ではないけれど、本映画も見終わった後にも引きずっている状況を鑑みれば、一体どこまでが映画としての終着点なのだろうかと、またここでももやもやする。

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