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8th Wonder「The Second EP ...」の感想

2009.09.27 | Posted in 音楽

2003年発売の2nd EP。アナログ盤。前作「焦燥」から5年の歳月を経て、今月の2日に1stアルバム「ヴァルハラ」が発売されたものの、未購入なので過去作品に対する感想で自分の気を紛らわそうという妙手。

8th Wonder「The Second EP ...」 2003年発売 8th Wonder「The Second EP ...」

ラップスタイルは好みではないものの、歌詞に深みがあり、何と言ってもA-1「戦争を知らない第三者の日記」というタイトルに心を奪われて購入。

作品全体として、前作の「Eternal Triangle」と比べてラップが聴きやすくなっている。そのおかげか、若干ではあるけれど個々の違いが判別できるようになってきた。但し、それでもやはり聴き取り難いという枠からは出ていない。だからこそ、アナログ盤にも関わらず歌詞カードが入っているということに、大きなありがたみを感じる。感謝。

最初にも書いたけれど、A-1のタイトル名に惹き付けられる。「戦争を知らない第三者の日記」。放たれる言葉の数々も勿論だけれどトラックにも物語があるのだ。平和な日常から混沌に満ち溢れた「世の終わり」を見せつけるかのように変貌を遂げる緩急のあるトラックで耳を奪われる。そこに乗せられる言葉。

これは映画でもなくCGでもなく 悲鳴がブラウン管の中に充満する


いつしか日本は いやすでに53番目の州の仲間入りをしていたんだ
まったくなにをすべきか解らないこの国はつねに無責任な夢に動かされ眩暈がする
もうここから見えるのは富士山ではなく女神だ


今も覚えている あの日夜遅く覗くテレビ 街が燃えている
吠えているレポーター パブリックエネミー 初めて見るこれが戦争か
ペンは岩の様だ 重くピクリともしない ペンの灯し合いも殺し合いの前じゃ機能しない



ここに書きたい歌詞は山ほどある。まるで手記を読んでいるようだった。また、B-1「Triplet Poets」の歌詞も面白い。

午前4時の路地 息切れする闇に照らされる文字
ストイック色に汚れたノート
今日と昨日のすき間から吹き出した行き交う言葉のキャラバンを
かつて誰かが詩と名付けた


詩は作り出すものじゃない ただそこにあるものだ
詩人はただ拾い上げる そこにある言葉
木々達は天と地の間の空白を埋めつつ 詩人はその木々と大地の間の空白に住みつく


なりたい詩人に 何が足りない? 早く向こう岸に渡りたい
なりたいというより詩人でありたい


誰かが言った詩人とは乞食と同じそうだ 路地裏がアーティストの画廊だ
儲かるかどうかよりも この先自分がどうあるかってことだろうな



8th Wonder。歌詞が文学的で凄く好きだ。故に、どうしても歌詞からのアプローチの感想が先行してしまう。トラックは確かに格好良いけれど、遥かに歌詞の方に魅力が詰まっている。但し、歌詞に突出した魅力があるものの、この人達の曲は気軽に聴く事が出来なく、聴くまでは本当に腰が重い。「ヴァルハラ」も気になるのだけれど、この事があって今ひとつ購入に踏み切れない。どうしようか。

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